BL小説と思ったことを書いてます。主に18禁小説を投下しますので18歳未満の方は閲覧をご遠慮下さい。
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2012/02/25(土)11:27
それでは本当に少しですが、新作を先行掲載します✧ฺ+(0゚・∀・) + ✧ฺ+
どうぞ!

☆+;。・゚・。;+★+;。・゚・。;+☆+;。・゚・。;+★+;。・゚・。;+☆+;。・゚・。;+★

 慣れた手付きで食材を刻む音と、部屋中に漂う朝食の匂い。それは豆腐と油揚げの味噌汁だったり甘い味付けの卵焼き、そして鮭を焼く匂いといった食欲を誘うものばかりだ。歩(アユム)は昔ながらの錆びれた二口コンロの前で鼻歌交じりに料理を作っていた。
「よし、出来た」
 自分の太腿まで伸びたキャラメル色の長い髪が左右に揺れる度サラっと軽やかな音を立てる。生まれつき人形のような艶のある髪の毛と、瞬きをするたびに目を引く長い睫毛。中学二年を境にして一向に伸びなくなった百六十センチの華奢な体型。彼の事を見たら皆一様に女性だと思うだろう。たとえ今着ている服が裾を折ったデニムパンツと無地の黒Tシャツ姿であろうと、それはただのボーイッシュな格好をした女の子にしか見えない。それ位若宮歩(ワカミヤアユム)という青年は可憐な出で立ちをしていた。
「梅さん、運んでいいですよ」
「あいよ、今日も美味しそうだねえ」
「ありがとうございます、岩さんと美咲さん来ませんね?」
「あの子らなら匂いに誘われてそのうち来るさ。先に食べてりゃええ」
「はい」
 歩は人数分の箸と取り皿を梅(ウメ)の皺だらけの細い手に渡した。梅は重い腰を叩きながら箸と皿を部屋の中心にある丸いちゃぶ台に並べる。今年八十八歳になった彼女は多少の身体の衰えはあるものの非常に元気であり、一人でこのアパートの大家をしている。築五十年、半世紀前に建てられたこの「自由が丘荘」はその名の通り東京の自由が丘から徒歩十分にある傍から見たらただのボロアパートだ。部屋の数は全部で四部屋、そのうちの二階の一部屋を梅が、その隣の部屋に歩が居住している。間取りは六畳一間で共同の風呂とトイレは二階にある。部屋自体は完全に区切られてはいるが、朝食だけは梅の部屋へ来ればご馳走してくれるので、いわば下宿家みたいなものだ。
「それじゃあ食べようかねえ」
「はい、いただきます」
「いただきます」
 二人で手を合わせ朝食を食べ始める。梅がテレビよりもラジオの方が好きな為、朝食のBGMはいつもラジオだ。パーソナリティが道路の交通渋滞情報や地域の特産品の紹介、視聴者へ呼びかける「いってらっしゃい」の声、歩はこれを聞きながら一日の始まりを感じていた。
「この沢庵は味が染みて美味しいねえ」
「梅さんに教わった通りに作ってみたんです」
「本当にあゆちゃんは料理上手だよ。これならいつでもお嫁に行けるねえ」
「梅さん、僕男ですよ?」
「あゆちゃんはその辺の子らよりもよっぽど可愛いし、家事だって全部出来る。男にしとくには勿体ないよ」
 梅が言ったとおり歩は家事全般を難なくこなす。自分の部屋の掃除選択は勿論、最近では梅の身体も気遣って二人分の家事を全てしていた。歩にとって梅の存在は両親以上の存在で、感謝してもしきれない恩がある為家事くらい位全く苦ではない。むしろもっと梅に頼りにして欲しいとすら思っている。歩が美味しそうに炊きたてのご飯と沢庵を口に入れた時だった。
「あれ?」
 玄関の扉をコンコンと叩く音がした。こんな朝早くにこの部屋を訪ねてくるのはあの二人しか思い浮かばない。そしてその人物は煩いくらいに勝手に扉を開けズカズカと入って来るはずだ。歩はまた岩さんの悪戯だと思い、クスクスと笑いながら扉を開けた。
「おはようございます、ご飯出来てま……」
「え?……」
「……」
「……君は……誰ですか?」
 目の前にいたのは歩の予想していた人物ではなく、このボロアパートには似つかわしくない極上の男だった。漆黒の髪は耳に掛かる程度にワックスで後ろに撫で付けられ、目鼻の整った彫りの深い顔にかけられたシルバーフレームの眼鏡。身だしなみ程度に付けている微かに香るシトラスのコロン、勿論着ているものも既製品ではなくオーダーメードと分かる身体に合ったストライプスーツ。その左胸から垣間見えるポケットチーフはネクタイと同じ鮮やかなコバルトブルーで綺麗に折り目を主張していた。
「あ……の……」
「質問に答えて下さい。君は誰だと聞いています。なぜこの部屋にいるんですか?」
「え、と……」
「早く、私は急いでいるんです」
「……っ」
 歩に向けられる男の強い目力。まるでライオンが獲物を逃さないと言わんばかりの鋭さだった。歩はその眼差しが怖くなり、ドアノブを持つ手が震えた。何か言わないといけないのだが、如何せん恐怖で喉の奥がつっかえて声が出てこない。そんな歩の様子を見て男はますます苛立ちを募らせていく。
「おや?司(ツカサ)じゃないかい?」
「え?」
 梅は歩の直ぐ後ろからひょっこりと顔を出し、客人を確かめると物珍しそうに言った。
「……お祖母様、お久しぶりです」
 男が放った一言に歩は目を丸くした。いつもと変わらないはずだった朝の光景は、一人の男によって大きく変わった。


☆+;。・゚・。;+★+;。・゚・。;+☆+;。・゚・。;+★+;。・゚・。;+☆+;。・゚・。;+★

・・・っとまあ、こんな感じです( *`ω´)
いかがでしたでしょうか?大分キャラが前回の作品と違いますので可愛がって頂けるか少し心配ですσ(^_^;)


まだタイトルが思いつかないので話を進めながら考えたいと思います!


ちなみにこのお話は4月より「ムーンライトノベルズ」さんで連載予定です(^з^)-☆
よければ感想なんか頂ければ今後の参考になりますのでよろしくお願いします☆


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コメント
この記事へのコメント
甘いのは卵焼き。
出汁巻きは出汁で味付けしているので、甘くはないです。
2012/02/26(日) 16:24 | URL | #-[ 編集]
Re: タイトルなし
> 甘いのは卵焼き。
> 出汁巻きは出汁で味付けしているので、甘くはないです。

あわわわっ!(◎_◎;)ご指摘ありがとうございます!早速訂正させて頂きましたm(_ _)m
またありましたらよろしくお願いします(>_<)
2012/02/26(日) 19:26 | URL | 花咲春奈 #-[ 編集]
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